お金は命を削って稼ぐようなものではない
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なぜお金は命を削って稼ぐようなものではないのでしょう?
それは、お金が既にお金であることを辞めたからです。
お金であることを辞めたペーパーマネー
現在私たちがお金と呼んでいるものは、以前は確かにその価値がゴールドによって裏付けされた正真正銘のお金でした。
「1オンス35ドルでいつでもゴールドに交換できる」ということで、ゴールドにより通貨の価値が担保されていました。
これを金本位制度と言います。
しかし第二次大戦後、しばらくするとドイツや日本が工業国として発展します。
そして、ドイツや日本はアメリカを始めとする世界に大量に輸出を行い、その対価としてドルを手に入れます。このドルは当時ゴールドに交換することができたので、アメリカのゴールドは流出し減り続けます。
アメリカから流出するゴールドに歯止めをかけるため、1971年8月15日当時のアメリカ大統領リチャード・ニクソンが世界に向け一方的に「ドルとゴールドの交換を停止する」と宣言します。
これを「ニクソンショック」と呼びます。
これにより、金本位制は終了し、お金はお金であることを辞めたのです。
その後、ドルは石油との交換を担保に基軸通貨としての地位を保ちますが、金本位制度を辞めた瞬間からお金はお金ではありません。
そして私の考えを決定的にしたのがリーマンショック以降の世界各国の中央銀行の無秩序な量的緩和と中央銀行の国債の事実上の直接引き受けです。
リーマンショック以降、世界の中央銀行は金融市場を救うため、輪転機で紙幣を印刷し、狂ったような量的緩和を行い、刷りまくった資金を大量に資産市場に供給しています。
何が言いたいかと言えば、価値の裏付けを失い、それを無秩序に刷ることができる時点で、「もうそんなものに価値はない」ということです。
それができるのであれば、何かあればどんどん刷れば良いということになってしまいます。
そして、先進各国の中央銀行も同じですが、日銀が直接国債を買ってしまっているのと同じ状態になっていますが、通貨発行権を持っている中央銀行が国債を直接買ってしまうというのは、これやっぱお金は紙でしょということになります。
またアメリカや日本の財政赤字が本当ならば、もはや返済できるような金額ではなく、日銀が行っている異次元緩和政策には出口等ありません。
今の世界は、資本主義という制度が過度に行き過ぎ疲弊し、政府は莫大な借金を抱え、金利上昇を抑えるための延命措置を続けているだけです。
制度は必ず疲弊しどこかで崩壊します。
私は、近い将来、現在のお金が意味をなさない時が来ると思っています。
だからこそ、お金は命を削って稼ぐようなものではないですし、この先も価値が保たれるか分からないものなら、なるべくなら楽して効率良く稼ぎたいと思ってしまいます。
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