私を会社人間から、変えさせた出来事
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私は、転職組で3社目となる会社で前職の経験を活かし人事部の一員として働いてました。
26歳で正社員として入社し、バリバリ働いていましたが、総支給額は一年目ということで、新卒と同じ19万円でした。
入社して3年が過ぎ、一つ昇格し29歳で22万円の総支給額と満足ではなかったが、仕事は給与計算や社会保障関係と重要な仕事を任されていたので、これから給与も上がっていくだろうと、耐えていた矢先、耳を疑うような発言を聞いてしまいました。
入社3年目の若手男性社員が結婚を報告した際の人事部課長の発言
入社3年目の若手男性社員が、人事部へ結婚の報告の内線を入れた際、電話では「おめでとうございます」と対応していましたが、電話を置くと、その電話を受けた課長は、部長に「なんでうちの給与で結婚できるんですかね」と言いました。
私は給与担当をしていたので、この会社の若手社員の給与が年配の方に比べ、極端に低いのは感じていましたが、なんだよ部長も課長もやっぱりこの会社の若手社員の給与が結婚できないくらい安いの分かってるんじゃないかと、心の中で憤りを覚えました。
どこの会社にもあるかもしれませんが、日本の長期の不景気で、普通なら一律給与を減らすべきですが、給与を下げるというのは難しく、なら上げなければ良いということで、年配の社員の給与は据え置きで、若手の社員の給与を上げないことで、人件費を抑制していました。
社員のお葬式に旅行カバン事件
人事部で働いている際に、結婚して数ヶ月の男性社員が癌で亡くなってしまうという悲しい事件がありました。
人事部なので、そのお葬式に参加するということで、課長が手伝いに行くということになったのですが、旅行を予約していたということで、旅行カバンを持ってお葬式へ。
社員が死んでもやっぱり他人事なんだと、実感した事件でした。
昇進昇格の人事改定の会議後の人事部部長と課長の会話事件
リーマンショック後、何度か人事改定があったのですが、その人事改定では、若い社員の昇進昇格を絞ろうということで決まりました。
ただでさえ、バブルからの給与が高い年配者と不景気後の若手で給与が大きく開いていたのに、さらに若手社員の昇進昇格を絞るなんて、本当に酷い会社だと思いましたが、さらにその会議後の人事部長と人事課長の会話が酷かった。
「私たちはもう昇格してしまっているから関係ない」と、笑いながら小声で言っていました。
この時はもう憤りを通り越して失望してしまい、結局みんな自分さえ良ければ良いんだ、世の中そんなもんだと思い知らされました。
すべての経験は、何かしらを自分に与えてくれる
こんな自分の保身ばかりしか考えていない人達と仕事をするのが嫌になり、仕事を辞めることを選択しましたが、この会社で人事部として働いた経験はとても役に立ちました。
ここでの経験が教えてくれたものは、
- 同じ人間で能力はそこまで差があるわけではないのに、社長と社員の給与は何十倍も違う。
- 自分の会社ではなく、他人の会社なんだから、理不尽が当たり前。
- 会社は社員の人生のことなど真面目に考えてはいない、別に死のうが生きようが関係ない。
- 会社で働くとは、社長や役員、その他の年配社員を食わすために生きるということ。
そして、
- 会社で働く限り、やる気とは力あるものがアホから搾取するもの
ということです。
そして、これらの事件をきっかけに大きな収穫がありました。
それは会社人間では無くなることで、会社から一歩引いた位置から会社や世の中を見れるようになったことです。
会社から一歩引いて、改めて世の中を見渡すことで、会社に雇われてお金を稼ぐという方法も、たくさんあるお金を稼ぐ方法の中の一つの手段に過ぎないということが分かりました。
別にお金を稼ぐ方法、は会社に雇われて働くということじゃなくても良いし、人間関係を作るのも会社じゃなくても良い。
自分の会社に対する依存性や重要性が下がることで、視野が広がり色々なものが見えるようになりました。
そして、会社は自分の人生なんか知ったことではないということを身に染みて感じたことで、自分の人生は自分で切り開いて行かなければならないという、当たり前のことを教えてくれると共に、胸に刻み込んでくれました。
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